昨日は25日。という事で京都ではお馴染み、北野天満宮の天神さんに行って来ました。
(天神さん:毎月25日に北野天満宮で開かれる市の名称。21日は東寺で弘法さんという市も立ちます。)


「骨董なら弘法さん、着物なら天神さん。」と言われている位、天神さんには古着物のブースが建ち並び、それは正に壮観としか言い様がありません。最初に自分のお金で買い始めてから早8年余り。この日ばかりは財布の紐も研究用具を買う時並に緩むと言うものです。言い過ぎました。無理です。


そう、私は古着物が大好きなのです。が、ここ3年ばかりでその立場も大きく変わってきました。


古着物。いつの間にか大変ブームになってしまいました。天神さんも今までは明らかに着物の販売員やってます。とか、ちょっとのぞきにきまして。と言うようなお客さんの層が、着物大好き女の子(たまに男の子)で埋め尽くされるようになってしまったのです。


ブームになるということはそれだけ良い物であるという証拠。いいことだと思います。道行く女の子たちも一生懸命着付けしてかわいく着飾って……って待ってーーーー!!あなたのその着物は今着ちゃおかしいからーーーー!!!それは夏!夏着るもの!!!今は秋!!!!!



で、今かえって着物を着にくくなってきているのです。ただの自意識過剰と言うのは良く分かっているのですが、今着ると、「あーあいつも今ブームだし乗ってんのか。ふーん」みたいに見られそうで嫌なんですよ!そもそも!私が!何で古着物を着だしたかというとサイズがあるからなんですよ!(結局その方向です!)


昔の人の平均身長は145センチ前後。私ですら標準身長の仲間入りすることができるのです。つまりその頃の着物はおしなべてジャストサイズ。新品の浴衣とか買うと必ず直しが入りまくり、洋服は丈が詰められるかどうかで買うのを判断する(あるいは子供服で!)私にとっては正に天国だったのです。


そして奴(着物)は暖かいので冬は本当にちょうどいいのです。夏は地獄ですが。どうせあんまり動かないし(ものぐさ)袖とか帯の中に色々物を入れておけるし(やらない方がいいです破れます←破いた)防寒具として最高なのです。あとめんどくさいコーディネート考えなくていいですし!(乙女失格)


そして私が買い始めた頃はブームになる欠片も見当たらず、それはそれはゴミ扱いの値段で取引されていました。アホの子のように買いあさったものです。3枚買ったら1枚おまけしてくれたりとか。
たくさん買ってわくわくしながら試着したあの頃。タンスに入らなくなって親に怒られた事。ちょっとグレードの高い着物を奮発して買った事。そしたらあっさり「似合わない」と言われて泣いてしまった事。そんな懐かしい古きよき時代。もう戻っては来ないのでしょうね。




で、結局何が言いたいのかというと、ブームの所為でことごとく値上がりして昨日一枚も買えなかったということです。(財布の中に2千円しか入ってなかったというのもあります)


なので、「えー、これかわいいのにサイズ小さいよー着れないよー」という女の子達の嘆きの声を、うっとり薄ら笑いをうかべて聞きつつ大判焼きを食べて帰りました。