うちの研究室には、この無駄に広いため発生した、薄ら寒い環境を少しでもどうにかしようと苦肉の策で置いたような観葉植物がいくつかあります。

ところがこの植物たちは、そんな空気を植物ながらに察知しているのか、きちんと手入れしているにも関わらず、恐ろしいほど元気がありません。隣の研究室の同僚に「あんた何したの?」と聞かれるくらいです。こっちが聞きたい。ギブミーみどりのゆび。


で、そんな瀕死植物群の中でも「イモノキ」はもう完全に死んでしまっていて、枯木オブジェとして飾っていた(放置していた)のですが、枯れた木の横から新芽が出てきたので、この新しい生命を救うべく、ようやく本体をとることにしました。


学生と二人、夜の研究室に新聞紙を広げて、植木鉢をひっくり返し、さあ、あとは枯れた方をとろう!と。

ウメコさん、私新しいほう押さえてますから、古いほう取っちゃってください」

「わかったー。ちゃんと押さえててね」


そうして力いっぱい枯れ木をつかんだら、


ズボー。


「・・・・・・・・・・!!!????」


私の指は思いっきり幹にめり込んでいき、枯れていると思った幹は、病気で腐っていて中からどろりと腐った薄茶色の中身が。そしてそれとともに発生する耐えがたい臭気・・・。


私「ぎゃーーーーーーー!!!!!な、なんじゃこりゃあああああ!!!」

学「きゃーーーーーー!!!」


すっかりパニックに陥った私と学生。すごいびっくりしました。とりあえず手を洗う、ということすら忘れて、汚れた手のまま右往左往する私。みるみる顔色が悪くなっていく学生。


私「ど、どどどうしよう、どうしよう!!」
学「こっちこないで下さい!えんがちょ!えーんがちょ!!バーリーアー!!!」
私「な、何すんのよ!!そんなんするならそっちに付けてやる!!」
学「イヤアーーーー!!」


で、学生を追っかけまわしてたら、いすにけっつまづいて転び、よりによって今日着たばっかりの新品ニットに腐敗した中身が・・・・。


私「ギャーーーー!!これ!新品!サラ!!イヤーーー!!」


そしたら、いつの間にか(あまりのやかましさのため)隣の研究室の同僚が来ていて、一部始終知られて、見られて、すんごい勢いで叱られました。


「ウメ!!あんたいくつだと思ってんの!!??」


ってさ・・・。