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まあ相も変わらずわたしには恋人?とか?何かそういう甘ったるくうらやましい存在がいなくて、周りからはあと2年たったら救済計画を立ててあげなくちゃね・・・とまで言われているのですが、そんなわたしに合コンの話がやってまいりました。すごいですね。しかも向こうからある日「人数集めてやろうよー」と言われたのですなんて物好き!
ところがわたしはその人たちのことをあんまり、というより大層嫌っておりまして、彼等の目的は明らかにわたしのかわいい学生たち。いや、確かにうちの学生はあぶれまくっているけどさ、何でも良いという訳ではないんやで・・・!そんな明らかに「ちょっと、これ、あんまり・・・」という物件を紹介できるかつ!う!の!!
ということでのらりくらりとかわしていたのですが、何かクリスマスも近くなってきた昨今、彼等の攻めの手がだんだん厳しくなってきました。
「なーええやんやろうやー」
「嫌です」
「何でなん、彼氏でも出来たの」
「できた」
「マジで!?」
分かっていると思いますが完全に大嘘です。でもここでもうわたしに彼氏が出来てしまえば誘いにくくなることは確か!ここで引いたら負けなのです。わたしの壮絶な大嘘大会が始まったのです・・・!
「え、何て人、どんな人、名前は?」
「松下さん、松下コウスケっていうねん」
「いくつ」
「いっこ上やし、26歳かな」
「何してるの?」
「会社員。でn・・・機械関係の」
「どこで知り合ったの」
「VJやったやん、そん時来てたお客さん」(VJ中は他のお客さんを見ている余裕すらありませんでした!)
「どっちから」
「うちからに決まってるやん」
わたしはもともと嘘があまりうまくつけないのですでに限界、口調はしどろもどろ、顔は真っ赤、だったのですが、これを向こうは勝手にこういう話が苦手なので照れている、と勘違いしてくれたのです・・・!こ、これは風がわたしの方に吹いている!このままたたみかけていかないと!
「かっこいいの?」
「うん、めっちゃ」
「どの辺が?」(そんな質問するか・・・)
「い、いろいろ?」
「身長は?」
「173とか言ってた」
「30センチ差やな」
「うん、大きいよ」
「そうかー、相手のこと好きなんやな」
(顔を真っ赤にして照れ笑いをしているようにみせつつ)「うん、すごい好き大好き」
とまあ決死の嘘が大成功いたしまして、一部の方々にどうやらわたしにはそういう彼氏が出来たと言うことになりました。名前聞かれたとき咄嗟に見えたナショナルの広告に気付かなかったようで一安心。ところでそんなわたしのコウスケさんは今どこにいらっしゃるのでしょうね。