わたしの姉(福岡在住)は今までも散々かいてきましたが大変な女王気質な方なのですが、ふがいない妹を持ったこともありまして大変いろいろなことに関しての手際がよかったり、行動が早かったり、しっかりしているといいところもわりとたくさんあります。しかし人というのはいいところもあれば悪いところもある生き物です。特に20年ちょっとも生活をともにしてきたのですからそういうところはあまさずつぶさに見てきました。


そんな姉の悪癖のひとつが「うまれてくる子供の名前を考える」と言うことでして、別にそんなの悪癖でもなんでもないじゃないと思うかもしれませんが、まず姉は結婚こそしておりますが全く子供が出来た気配は感じられません。というかその癖ははるか15年位前、姉が中学生のときからずーっとやっていることなのです。そして姉のネーミングセンスはお世辞にもあんまりわたしや母の好みではないのですが、だからといって「え・・・それはちょっと・・・!」とでも言おうものなら3日間は機嫌をお損ねになっておしまいになりますので、それはそれはこわれ物を扱うがごとく「へーいいんじゃないの?」と生返事をしなくてはいけないのです。ちなみにこの話は一旦始まると30分以上は続きますので一種の試練だと思っていました。ただ一度だけ姉が高校生の時分に「息子が生まれたらシカオってつけようと思うの」と言い出したときは「それはさすがにやめといた方がいいと思うよ・・・」と言いました。その後恐ろしい展開になりました。


ちなみに「あんただったらどんな名前がいい?」ともしょっちゅう聞かれるのですが、わたしは自分のハンドルネームがこんな有様なところを見ていただいても分かるように、かなりふるくさい名前が好きなのです。なので提案してみたとしても「えー!ちょっとあんたそれはないわ。子供いじめにあうよ!」と散々にこき下ろされていました。シカオよりはマシなんじゃないかしら・・・!と心の中だけでは思っておりました。沈黙は金ですからね。


そうして時も流れまして、そんな姉の命名ごっこにもそろそろ現実のにおいがただよって参りました。考える名前にも力と現実味がひしひしと感じられます。ただ現実味が漂おうが、力がこもろうがどうなろうが、人のセンスというものはなかなかかわるものではありません。昨日もわざわざ電話を掛けてきまして提案してきた(まだおめでたの気配もありませんが)のですが、それも「わたしなら人生の途中で改名手続きの方法を聞きに行くかなあ・・・!」という名前候補ばかりでした。お義兄さんのセンスと抑止力に期待したいところです。多分期待できません。