実家はテレビがつけっぱなしで、家で一番暖かいのは居間ですから、必然的に猫はそこへ行き、猫だいすきわたしもそれにくっついてその隣を陣取り、編み物などをしておりますと、結局ついているテレビを見る羽目になっていまして、京都に居るときはモニター物といえばパソコンしかしておりませんから、何かしら作業するとき部屋がさびしいなーというにぎやかしでしかテレビをつけず、そしてあまり真剣に見ることもなく、乏しいテレビライフを送っていますが、実家ではたいへんたくさんのテレビを見る状況になりました。実に堕落した日常を送っていましたが、まあそれも次いつ出来るかわかりませんからいいことだと思います自己弁護は得意技です。


で、わたしの実家はもう引退した両親にもう16歳(人間でいうところの85歳レベル)の猫しかおりませんから、全体的に老いのオーラがうすぼんやりと漂っていまして、テレビ番組のラインナップも薄茶色の煮物めいた感じがします。もちろん帰ってきてごろごろしている末娘にチャンネル権など微塵もありませんから、ついている番組を消化しているうちに、笑点やら国営テレビのドラマやらノンフィクションドキュメントなどを見る羽目になり、その辺の事情が1週間ながらもずいぶん詳しくなりました。


あと、老いのオーラが薄く漂っているはずなのに、相変わらず食べ物に関してだけはそれとは別次元なのか、相変わらず食卓にはおかずが5品以上はならび(母親は食べさせることに喜びを感じる人種です)(たまに帰省すると食べ物攻めにする親戚のおばさんを想像してください)(それが四六時中いるという感じでお願いします)、食べ終わったと思ったら「おいしいりんごを分けてもらったから食べろ」「ゼリー買ってきてあるから食べろ賞味期限が切れる」などうれしく、たいへんありがたいなあとは思ってはいるのですが、ものすごい感謝はしているのですが、冗談抜きで物理的に胃が本気で痛くなる状況が続いていまして、かといって断ると「なぜ食べないお前の胃はもっと入るはずださあ食べろどうぞ」と半分怒られ、「胃が痛いなら陀羅尼助丸(胃腸漢方薬)を飲んでおけ」と胃薬を飲みながら過食に走らなくてはいけないというあれわたしどこの部屋所属?力士?という発言まで飛び出し、あげくに絶対コレだけはおかしいと毎日思っていましたが、夕ご飯の時間は驚くことに夕方5時でした。前・・・6時だったよね・・・あの時もどうかと思ってたんだけど・・・という末娘のささやかな進言は「なんとなくずれ込んださあ食べろ」の一言に終わりました。胃が絶対大きくなってるコレ。(怖くて体重計には乗っていません)(乗ったらたぶん、死ぬ)